物価が上がるなら、当然年金収入も上がるのでは?
マクロスライド制の導入で、なかなか上がらないのが現実です。
小麦粉などの価格が30%あがる前の月の、2008年3月の消費者物価上昇率は、前年の同じ月の物価に対して1.2%の上昇となっています。原油価格も依然として史上最高値を更新中です。今後、2%以上の物価の上昇は想定しておいた方がよさそうですね。
今25万円の生活費でやりくりしている家計の場合で、将来の年金がもし25万円もらえるとしても、生活は成り立たないということになります。現在25万円で買えるモノやサービスは、物価が2%ずつ上昇すれば30年後には約45万円。約半分しか買えないということになります。いまの生活費を半分削れるでしょうか?相当厳しいですよね。
マクロスライド制ってどういうこと?
今後の年金の上昇のしくみについて
物価が上がれば年金も上がるのでは?という気もしますが、2004年の年金改正法の成立によって導入された「マクロスライド制」というしくみが、物価上昇に対する年金の引き上げを抑え込んでしまうことになります。
簡単に言うとこのマクロスライド制というのは、物価が1%ずつ上昇したとしても、年金はその上昇率に対して0.9%を差し引いたものしか上げていけないというものです。
物価が今後30年間1%ずつ上昇したとしたら、今100万円のモノの値段は30%アップの130万円になります。
年金を同じく今100万円もらえる人でも、年金の上昇率は物価上昇の1%から0.9%を差し引いた0.1%しか上がりません。
年金は、30年後でも0.1%×30年で3%しか増えないことになり、100万円が103万円に少し増えるだけになります。物価130万円と年金103万円では生活が厳しくなるのは目に見えてますね。
頼みの年金も期待できないのなら
自主的に年金を作る必要があります!
どうやら、物価上昇にさらされた現実と、私たちの希望する生活水準、多くを期待できない年金のバランスはとても厳しいものになりそうです。「老後はまだまだ先のこと、なんとかなるさ」とは、言ってられない状況です。
でも、大丈夫です。まだまだ時間があります。
家計の体質改善・金融商品の上手な活用による財産づくり・人生全体を見渡して賢くマネーバランスをとっていけば十分に、老後資金、老後生活費を準備することが可能です。着々とマネーの知識をつけながら行動に移すことが重要です。
最近「退職時(老後)にいくらお金があればいいのですか?」という質問を受ける機会が増えたような気がします。次ページでは、そんな不安を解消する3つのステップをご紹介しましょう。
- 【老後生活費の必要額】
- 老後に望む生活水準は?
- 物価の上昇が老後を脅かす
- 物価上昇と年金収入
- 老後の生活プランを立てよう
- 【老後資金をどうするか】
- リバースモーゲージを活用
- 老後資金の必要額を貯める
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